Polaris(ポラリス) こころのクリニック 仙台長町駅前

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精神科疾患について統合失調症

統合失調症

精神科で治療対象となる代表格が統合失調症です。以前は「精神分裂病」と称されてきました。統合失調症は幻聴・妄想・作為体験など病的知覚体験を主とする陽性症状、生活能力の低下・意欲減退・感情の平板化などを主とする陰性症状が特徴です。健康的な人を基準に考えると、陽性症状は「プラスアルファ」であり、陰性症状は「マイナスアルファ」と言えます。

別の視点から見ますと、統合失調症は「知・情・意」のどれかがまとまりを欠いている、と言えます(「統合」を「失調」している=まとまりを欠いている)。「知・情・意」の知は思考(知識)、情は感情、意は意志です。どれか1つだけまとまりを欠いている場合もありますし、複数がまとまりを欠いている場合もあります。もし、これらまとまりを欠くと人はどうなるのでしょうか。思考の場合、さっきまで考えていたことが急に信じられなくなり、別の考えが横入りしてきたり、一貫した思考を保てなくなったりします。感情の場合、うれしくて喜んでいたのが、何のきっかけもなく急に泣き出したり、怒り出したりします。意志の場合、一度決断したことを翌日急に取りやめたり、変更したりします。このようなことが実際に起こるのが統合失調症の特徴です。

統合失調症が発症する要因は諸説ありますが、決定的なものはないのが現状です。20代など好発年齢の時期に、過度な負荷をかけると発症するのではないかとか、脳機能の障害ではないかとか、色々な仮説があります。現象的に言えるのは、何らかの要因で脳のフィルターが機能を損なっており、すべての刺激や情報が脳に集まって高負荷をかけて破綻が生じている、と考えられます。すべての刺激や情報をまとめようとすると、色々な破綻が生じるのです。たとえば、目の前でエレベーターのドアが開いた時に、「偶然だな」「ちょうど上に行こうと思っていたのでラッキー」と思うのが普通です。しかし統合失調症となると、ドアと自分と生活状況を意味深長にまとめるので「これは急いで上にあがってこいという天命だ。私は今の職場で急いで出世しないといけない」と確信してしまうのです。あくまで架空のたとえ話ですが、種々の刺激や情報をまとめる様相はこのような感じではないかと思われるのです。こうした様相を指して「統合失調症は統合過剰症とも言える」と述べる先生もおられるほどです。

治療方針は「早期の薬物療法」「生活設計」が基本です。好発年齢が10代~20代に集約されており、30代でも見つかることがあります。生活状況によっては40代以降でも未治療状態で見つかる場合もありえます。薬物療法を開始する時期が早いほど治療経過が良いのですが、発症初期は見た目が普通の人と変わりない場合が多く、判断が難しいのです。そのためある程度経過してから治療開始する場合も多い疾患です。しかも病識に乏しいことも多く、自覚することが難しい点も早期治療を妨げる要因になりやすいのです。早期に治療開始できるよう心理検査を導入することも多く、なるべく早めに薬物療法にのせていくことが基本的な羅針盤となります。そして「生活設計」の段階では、安定した生活を維持するために複数の制度を活用することも想定されます。特に自立支援、障害者手帳、障害年金、就労支援、生活支援など、経過次第では広く活用した方が良い場合もあります。こうした各種制度に精通するのはケースワーカーなので、生活する上でどの制度が使えるか知りたい場合はご相談ください。

尚、薬物療法は長期にわたる場合がありますが、当院ではLAIという注射薬も活用しております。LAIは1回の注射で1ヶ月もつもの、3ヶ月もつものがあります。飲み忘れもなく再発も防止できる薬剤なので学生生活や社会生活を維持しやすい点も魅力的です。使用に際しては安全性を確かめてからの実施に留意しております。LAIについて気になることがありましたら診察でご相談ください。

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